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TSUKANOMANO YOMU FOODCOURT
Branding
Art Direction
Planning
Graphic Design
Illustration
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TSUKANOMA
2020

ツカノマの読むフードコート

https://note.com/tuskanomano

コロナウイルスにより飲食店が休業する中で、総勢15名の料理人たちによる、個性豊かなレシピ付きエッセイをマガジンで販売した、いろんなストーリーをつまみ食いできる「読む」フードコート。 コンテンツの売上やサポート資金は、すべて参加フードクリエイターに還元した。

オンラインでも飲食業界にお金が循環される仕組みを

フードカルチャーをもっと面白くしたい!と、立ち上がったツカノマノフードコートが、期間限定の食の実験場を渋谷で開催したのが、2019年10月ー2020年2月の4ヶ月間。その時は、人々は毎日のように食のイベントや、お店を探しては足を運んでおり、提供する「皿(料理)」自体や、その皿にまつわる「ストーリー」の面白さがあれば、盛り上がりを作るのはそこまで難しくはなかった。

しかし状況は一変し、「フードにおけるクリエイティビティ」の意味は少し変わってきた。今必要なのは、皿自体を面白くするクリエイティビティを突き詰めることよりも、飲食の新しい稼ぎ方や、これまでやってこなかったモデルの模索と検証なのではないかと考え、この企画を立ち上げた。

総勢15名のフードクリエイター達のレシピ付きエッセイをオムニバス形式

取り組みの第一弾として、料理人のアウトプットを「皿」に限定せず、彼らの頭の中でふつふつと湧き続けている創造力を「コンテンツ」として発信し、それを彼らの生活の糧にできないかと考えた。noteでマガジンとして編集し、3000円で販売しされた文章には、その皿からは直接的に分かりにくい「思想」や「知識」そして「ユーモア」が詰まっていた。

#12 お肉券よありがとう、父とわたしのビーフシチュー。

大批判を浴びた「お肉券」は、いまは導入見直しとなりましたが、もし本当に届いたら何を作ろう、なんて想像して、未来の架空の物語を書いてみました。こんな時だから、時間のかかる料理を愉しんでつくって、家族の時間をクリエイトしてみては、と思い、お題はビーフシチューにしてみました。自炊が大変、面倒、疲れた、なんて思い始めている人もいるかもですが、料理ってそんなにレシピを気にしなくてもいいんです。あと、今だからこそ、混んでいるスーパーやコンビニではなく、町の肉屋や八百屋に行くのも面白いですよ。色々教えてくれます。なんでも批判やネガティブな感情から入るのではなく、自分なりにストーリーを紡いでいく、ということも大切なんじゃないかと思うのです。

2021年、アフターコロナの世界。週末、家でのんびりしていると頼んでいた化粧品と一緒にお肉券なるものが届いた。ニュースでは知っていたが、本当に届くとは思っていなかった。正直、現金の方がありがたいけれど、折角なのでこれはこれで楽しんでみよう。そう言えば、お父さんがもうすぐ誕生日だ。子どもの頃に家族の記念日に行っていた洋食屋さんのビーフシチュー。あれをつくってみたい。早速、検索してみるとレシピがたくさん出てきた、多すぎて困るくらいだ。いくつも見ていると、割と何を入れても煮込んでいけばビーフシチューになるようなので、父が好きな野菜とワインでつくることにした。そうと決まれば簡単だ。まずはワイン。父は重ための赤ワインが好きなのでボルドーの赤。いつもよりは奮発して、2800円のやつを。野菜は玉ねぎ、セロリ、トマト缶。カレーですら、じゃが芋と人参を嫌がる人だったので思い切って入れないことにした………

(レシピエッセイの一部を抜粋)

organizer / producer:古谷知華
creative director:木本梨絵
concepter / PR:若尾真実