豆だけで作られたこのヌードルには、小麦に全く引けを取らない美味しさと満足感がある。けれど、4束で1292円と決して安くない金額と、量販店ではなくECを中心とした販路が相まって、通常の主食の購買体験と比べ、手にするまでのハードルは低くない。どういった価値観を持つ人が手にとるのか、皿の中には美味しく優しい鮮やかな料理が広がるが、その皿の外にあるものがなんなのか、見えづらい側面があった。

以前よりZENBを通販していた自分自身、この主食があることにより変わる景色、安堵、得る時間を体感蓄積してきた。忙しない日々の中のたった30分で、調理から片付けまで済ませるグルテンフリー食に何度も救われ、そこで空いた罪悪感のない時間は暮らしに余裕をもたらした。手にとるまでには想像しづらいこの感覚を、実際にユーザーにZENBを調理してもらい、それを撮影、記事化することで具現化することを試みた。

ZENBを実際に生活に取り入れたユーザー達の様子を映像、記事、スチールで記録に残した。記事の執筆やレシピ開発、調理に至るまでも参加ユーザー自身に依頼し、撮る側、撮られる側といった垣根を越えて、ZENBを暮らしに取り入れる全員が作り手となる形をとった。